霧(きり)と靄(もや)と霞(かすみ)の違い

日常生活の中で、「霧が発生した」や「靄がかかってる」、「霞がかかる」といった言い回しを耳にすることがあります。これらの中に出てくる「霧(きり)」や「靄(もや)」、「霞(かすみ)」は、どれも視界が悪くなる現象ですが、一方でどこがどう違うのでしょうか?

ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「霧(きり)と靄(もや)と霞(かすみ)の違い」について、簡単にまとめてみました。

霧(きり)とは

霧(きり)は、英語で「fog」と言い、大気中の水蒸気が凝結し、無数の微小な水滴となって浮遊する現象をいいます。これは、気象庁の予報用語では、微小な浮遊水滴により視程が1km未満の状態を指し、また視程が陸上でおよそ100m以下、海上でおそよ500m以下の霧を「濃霧(のうむ)」と言います。

なお、霧は、発生形態により、「蒸発霧」や「移流霧」、「放射霧」、「前線霧」、「滑昇霧」などに分類されます。

靄(もや)とは

靄(もや)は、英語で「mist」や「haze」と言い、大気中に小さい水滴や吸湿性の粒子などが浮遊し、遠方のものがかすんで見える現象をいいます。これは、気象庁の予報用語では、ひらがなで「もや」と表記され、微小な浮遊水滴や湿った微粒子により、視程が1km以上、10km未満となっている状態を指します。

霞(かすみ)とは

霞(かすみ)は、英語で「mist」や「haze」と言い、遠くの景色がかすんで見える現象をいいます。これは、気象庁の予報用語では、気象観測において定義がされていないので用いられていませんが、日常的には、大気中に浮かぶ微細な水滴や微小粒子などにより遠くがはっきり見えない現象を指します。

なお、本用語は、上記以外には、視力が衰えて物がぼんやりと見えることや、衣類等が日に焼けて変色することなども意味します。

霧(きり)と靄(もや)と霞(かすみ)の違い

最後に「霧(きり)」と「靄(もや)」と「霞(かすみ)」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

◎「霧(きり)」と「靄(もや)」は気象庁の予報用語で定義されているのに対して、「霞(かすみ)」は気象庁の予報用語で定義されていない。そのため、「霞(かすみ)」は天気予報では使われない。

◎遠くの景色が見えずらい現象として、「霧(きり)」と「靄(もや)」は同様であるが、気象庁の予報用語では、「霧(きり」は視程が1km未満の状態を指すのに対して、「靄(もや)」は視程が1km以上、10km未満となっている状態を指す。

◎英語で「霧(きり)」と「靄(もや)」と「霞(かすみ)」に該当する用語は、「fog」と「mist」と「haze」があり、濃い順(遠くが見えずらい順)に並べると、fog > mist > haze となる。これより、厳密に和訳するとすれば、fogが霧(きり)、mistが靄(もや)、hazeが霞(かすみ)となる。