ストロンチウム89

【英語名:Strontium-89、分類:原子力】

ストロンチウム89は、原子番号38のストロンチウム (Sr:Strontium)の放射性同位体です。これは、半減期が約50日で、ベータ崩壊をして(ベータ線を放出)して、同じくベータ崩壊をするイットリウム89を経て、安定的なジルコニウム89(89Zr)となります。

一般に放射性ストロンチウム89は、ウランが核分裂する時にできる放射性物質であり、核実験を除けば、通常は原子炉内の核燃料の中などにあります。2011年3月の東日本大震災での福島第1原発事故の際には、これが周辺土壌から検出されたため、原子炉か燃料プールの核燃料がそれなりのダメージを受けていたことが裏付けられました。

なお、ストロンチウム89の人体への影響については、化学的にカルシウムと似ており、体内に入ると骨に蓄積される傾向があり、内部被ばく(体内被ばく)の危険性があります。

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