崩壊熱

【読み方:ほうかいねつ、分類:原子力】

崩壊熱は、放射性物質の崩壊(放射性崩壊)によって生ずる熱をいいます。これは、放射線崩壊で放出された放射線のエネルギーの大部分が、周辺の物質に吸収されて最終的には熱に変わったものです。また、放射性崩壊とは、核分裂で生じた核分裂生成物など不安定な核種が、アルファ線ベータ線ガンマ線などの放射線を放出して、別の原子核に変わっていくことをいいます。

例えば、原子炉の運転を停止しても、核分裂生成物のうち放射性の核種が崩壊熱を放出するため、冷却機能が停止するような事故の際には、この崩壊熱を早急に除去しないと炉心温度が上昇し、燃料が溶け出す事態が生じます(2011年3月の福島第1原発事故で実際に発生)。また、その他に、使用済燃料や高レベル放射性廃棄物のガラス固化体なども、崩壊熱を多く放出し、温度が高くなるため、水や空気で常に冷却する必要があります。

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