アルファ線(α線)

【読み方:あるふぁせん、英語名:alpha rays、分類:原子力】

アルファ線は、代表的な放射線の一つで、アルファ崩壊によって放出される、高速のアルファ粒子(ヘリウム原子核)の流れをいいます。これは、ラジウム226やウラン238などの放射性物質から放出され、また1個のアルファ粒子は、陽子2個と中性子2個からなり、すなわちヘリウム原子核からできており、プラス2の正電荷を持つ荷電粒子であることから電場や磁場で屈曲されます。

一般にアルファ線は、放射線の中でも重い粒子であり、空気中では数センチメートルしか飛ぶことができず、その透過能力に関しては、貫通力が弱いため、紙1枚ぐらいで遮ることができます。通常、人体外部で受けた場合は、皮膚の表面で止まってしまうため、人体への影響はほとんどありませんが、一方で体内にアルファ線を放出する放射性物質を摂取した場合は、その物質の沈着した組織の細胞が集中してアルファ線の全エネルギーを受けるため、人体が受ける影響は大きいです。(アルファ線は電離作用が強いので、内部被ばくには十分に注意)

防災用語集の分類タグ

防災用語集の索引