長周期地震動

【読み方:ちょうしゅうきじしんどう、分類:地震】

長周期地震動は、地震の揺れの一つで、周期が数秒から十数秒程度の人間が感じにくい、ゆっくりした揺れをいいます。現在、日本においては、関東や中部、近畿などの厚い堆積層がある平野部で、長周期地震動による揺れが大きくなると言われています。

一般に地震は、初期微動(P波)に続いて揺れの大きな主要動(S波)が伝わりますが、長周期地震動は、S波の後に伝わるゆったりとした揺れのことを指します。通常、建物は、大きくなればなるほど、建物固有の揺れの周期が長くなり、これに長周期地震動が加わると、長い周期の揺れが重なり合って「共振」という現象が起こりやすくなり、特に高層ビルや石油タンクなどはその影響を受けやすくなります。

ちなみに、長周期地震動の過去の被害例としては、2003年の十勝沖地震で震源から約250km離れた石油タンクの火災発生、2004年の新潟県中越地震で震源から約200キロメートル離れた東京の超高層ビルのエレベーター損傷、2011年の東日本大震災による首都圏の超高層ビルの長い揺れや千葉の石油コンビナートの爆発などが挙げられます。

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