乾パン(カンパン)

【読み方:かんぱん、分類:非常食】

乾パン(カンパン)は、保存や携帯に便利なように固く焼いた「ビスケット状の小形のパン」をいいます。これは、含水量が少なく貯蔵性に優れているため、元々は軍用食でしたが、今日では、非常食のほか、登山者などの携行食としても用いられています。

その起源は、ヨーロッパにおいては、既にローマ時代に兵糧として支給されていたそうです。また、日本においては、日清戦争でカンパンの重要性を実感した大日本帝国陸軍が、明治時代にドイツのものを模範として開発したのが直接的な始まりで、その後、改良が重ねられて、昭和期には現在の姿と変わらないものになったそうです。

一般にカンパンは、小麦粉や砂糖、食塩、ショートニングなどにイーストを加えて発酵させた後、140-150度で固く焼き上げられて作られます(栄養価を高めるために黒ゴマなどを加える場合もあり)。また、その特徴は、水分が非常に少ないため、硬くて味のないビスケットのような食感がしますが、良く噛めば、口の中に小麦の香ばしさや甘みが広がります。

現在、カンパンは、イザという時にすぐに食べられて腹持ちも良いので、災害時の非常食として一つの定番となっています。なお、カンパンの非常食としての利点として、調理が不要で、熱源として必要なカロリーを簡単に補え、緊急時に空腹感を癒すことができます。

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