アスベスト

【英語名:asbestos、分類:環境】

アスベストは、日本語で「石綿」とも呼ばれ、蛇紋石や角閃石が変質して繊維状になったものをいいます。これは、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で、その特性は、耐久性や耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などに優れ、かつ安価であるため、かつては、建設資材や電気製品、自動車、家庭用品など様々な用途に幅広く使用されてきました。

しかしながら、現在では、人がアスベストを吸い込むと、長い潜伏期間の後に石綿肺や肺がん、悪性中皮腫といった病気を引き起こすことが分かっており、原則として、その製造および使用が禁止されています。また、アスベストは、飛び散ることや吸い込むことが健康上の問題となるため、今日では、労働安全衛生法や大気汚染防止法、石綿障害予防規則などに基づき、アスベストの周辺環境への飛散防止等の適切な措置も図られています。

●石綿肺(アスベスト肺)

肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つ。

●肺がん

長い潜伏期間の後、アスベストを原因とした肺がんを発症。

●悪性中皮腫

肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍。

防災用語集の分類タグ

防災用語集の索引